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- オーガニック認証精油って?和精油を選ぶ新しい基準
はじめに
「オーガニック=認証付き」というイメージにとらわれず、日本の自然環境で育まれた和精油の魅力を楽しんでみませんか?和精油の中には、野生や準野生の植物だけでなく、自然栽培や栽培期間中に農薬を使わない方法で育てられた植物から作られるものもあります。この記事では、認証に頼らずとも安心して使える和精油の魅力と選び方のポイントをお伝えします。
目次
- 1. オーガニック認証って何?
- 2. 小規模生産者が認証を取得しない理由
- 3. オーガニック認証がなくても安心できる和精油
- 4. 和精油の品質を見極めるポイント
- 5.「かおりと」の和精油について
- まとめ
1. オーガニック認証って何?
オーガニック認証の目的と基準
オーガニック認証は、農薬や化学肥料を使用せずに栽培された植物に与えられるもので、特に消費者が「安全」や「高品質」と感じやすい一つの目安です。オーガニック認証は、厳格な基準に基づいて審査されるため、特に海外の精油の多くで取得されており、信頼性のある品質保証として知られています。
日本におけるオーガニックの定義
日本におけるオーガニックの定義は、農林水産省の「有機JAS(Japanese Agricultural Standards)」認証制度によって定められています。有機JAS認証は、食品や飼料、畜産物などに対して、「農薬や化学肥料を原則3年以上使用せず、持続可能な農法で生産されたもの」に付与されるものです。また、遺伝子組み換え技術の不使用や、環境への配慮も求められます。
ただし、日本の有機JAS認証は精油やコスメ製品には適用されないため、日本国内で「オーガニック」として販売される精油には必ずしもJAS認証が付いていないことが多いのが現状です。このため、日本産の精油に関しては、農薬不使用や自然栽培などの基準でオーガニックに近い品質を確保しながらも、認証取得には至らない場合が多くあります。
主なオーガニック認証の種類
- USDAオーガニック認証(米国)
米国農務省(USDA)が管轄するオーガニック認証で、精油を含む農産物や加工品においても、農薬や合成肥料、遺伝子組み換え作物を使用していないことを証明するものです。 - EUオーガニック認証(EU)
EU(欧州連合)によるオーガニック認証で、「Euro Leaf(ユーロリーフ)」という葉のロゴが目印です。EU圏内の精油や農産物の認証によく見られます。 - ECOCERT(フランス)
フランスを拠点とする認証機関ECOCERTは、農薬・化学成分不使用や、原材料の95%以上が自然由来であることが求められます。フランスや欧州の精油でよく見られる認証です。 - JASオーガニック認証(日本)
日本の農林水産省が管轄するオーガニック認証制度で、農産物と加工品を対象に、農薬や化学肥料を使わずに生産されたことを示します。
なぜオーガニック認証が信頼されるのか?
これらの認証がある製品は、農薬や合成肥料の使用を避け、自然環境や消費者への配慮がされた製品であるため、消費者にとって「安心」「信頼」の証となります。しかし、日本の和精油は生産規模が小さく、オーガニック認証を取得するには負担が大きいため、取得していない製品も多くあります。それでも、自然環境に配慮して育てられた精油には高い品質と豊かな香りが備わっているのが特徴です。
2. 小規模生産者が認証を取得しない理由
コストと手続きの負担と制度の問題
オーガニック認証を取得するためには、多額の費用や手続きが必要です。特に日本の小規模かつ地域密着型の農家や林業家にとって、こうした手続きが大きな負担となります。そのため、あえて認証を取得せず、自然の力を活かした「野生」や「準野生」、または農薬を使わない「自然栽培」の方法で植物を育てる選択をしている生産者も少なくありません。
伝統的な製法を重視
生産者の多くは、自然の恵みの香りをそのまま精油に閉じ込めることを大切にしています。日本特有の自然環境で栽培された植物から作られる精油は、特に認証の有無に関わらず豊かな香りと品質を重視しています。
3. オーガニック認証がなくても安心できる和精油
栽培期間中農薬不使用の植物精油
和精油の多くは、栽培期間中に農薬や化学肥料を使用しない自然栽培で育てられています。例えば、山間部で栽培されるユズやクロモジなどは、土地の自然環境を活かして育つため、農薬に頼らずとも丈夫に育ち、精油としての品質も高まります。
野生・準野生植物が持つ自然の力
自然環境で力強く育った野生や準野生の植物から作られる精油は、奥深い香りが特徴です。人の手が加わらないからこそ、植物本来のエネルギーがそのまま精油に凝縮されています。
4. 和精油の品質を見極めるポイント
栽培環境を確認する
和精油を選ぶ際には、植物が育った栽培環境を確認することが大切です。野生種はもちろんのこと、栽培されているハーブや柑橘系を使用した精油の場合も、できるだけ自然に近い環境(農薬や化学肥料を避ける)が整っている植物から作られる精油は、土地のエネルギーがそのまま香りに表れ、豊かな深みが感じられます。
伝統的な抽出方法に注目する
和精油の多くは昔ながらの蒸留法で抽出され、植物本来の成分をしっかりと保っています。過度な加熱や化学処理を行わず、自然の力を活かした方法で抽出された精油は、純粋な香りが楽しめます。伝統的な抽出法を選ぶことで、植物本来の力強い香りが感じられるでしょう。
成分分析が行われているかを確認する
信頼できる和精油の多くには、第三者機関による成分分析が行われており、その品質が裏付けられています。成分分析の結果が明示されている精油は、含まれる成分が明確で、特にアレルギーの心配がある方や特定の成分を避けたい方にも安心して選べます。
生産者や産地情報の確認
和精油に限らず、生産者や産地情報がしっかりと示されているものは、オーガニック認証がなくても信頼性が高いといえます。自然環境に配慮しているか、植物を必要以上に採取していないか、情報開示をきちんと行っているかなどの一つひとつが信頼につながります。こうしたこだわりを持つブランドの精油を選ぶことで、和精油の魅力を存分に味わえるでしょう。
5.「かおりと」の和精油について
「かおりと」の和精油は、その品質をしっかりと見極めながら、安心してお使いいただける精油づくりを行っています。代表自らが日本各地の生産地に足を運び、自然豊かな栽培環境を確かめながら、一つひとつの植物の成長を丁寧に見守っています。また、精油の抽出を依頼している工場も定期的に訪問し、製造工程に疑問がないかも確認しています。
産地からの成分分析結果に加え、第三者機関での成分分析を独自に行っています。時には、産地とその情報を共有し、その精油の品質をさらに確認しています。また、出荷までの品質管理を徹底して行い、精油が劣化しないよう細心の注意を払っています。
「かおりと」が、栽培環境・抽出方法・成分管理・出荷に至るまで慎重に確認を行っているのは、貴重な植物の恵みを正しくお客様のもとに届けたいという思いからです。日本の自然の力をそのままに感じられる香りを、ぜひ「かおりと」の精油でお楽しみください。
まとめ 〜認証にとらわれない和精油の選び方と自然の力を感じるために
和精油には、オーガニック認証の有無にかかわらず、自然栽培や野生の植物から丁寧に作られた高品質なものが数多くあります。しかし、すべての和精油が高品質であるとは限りません。流通の過程で質が落ちる精油も存在するため、信頼できる生産者や製造過程がしっかりと管理されているかを確認し、自分に合った精油を選ぶことが大切です。もちろん、自分の嗅覚を信じて、香りのチェックも忘れずに!